第九話

ある蛇の頭と尾とが、あるとき、お互いに前に、

出ようとして争った。尾が言うには、

「頭よ、おまえはいつも前にあるが、それは正しいことではない。

たまにはわたしを前にするがよい。」

頭がいうには、「わたしがいつも前にあるのはきまったならわしである。

おまえを前にすることはできない。
」と。

互いに争ったが、やはり頭が前にあるので、

尾は怒って木に巻きついて頭が前へすすむことを許さず、

頭がひるむすきに、木から離れて前へ進み、

ついに火の穴へ落ち、焼けただれて死んだ。

ものにはすべて順序があり、異なる動きがそなわっている。不平を並べてその順序を乱し、

そのために、そのおのおのに与えられている動きを失うようになると、

そのすべてが滅んでしまうのである。



1話から31話の話の中で善いと思ったお話は印刷して下さい。
出かける際には鞄に入れるなどして、明日への向上心、日常の『心の支え、心の糧』としてお持ち下さい。

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参考資料 仏教聖典

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